『アラバマ物語』"To Kill a Mockingbird"
☆登場する少年の1人があのカポーティということで見てみた。
アメリカ南部の村。人種差別が残る時代。その中での「正義」について描いた作品。
子どもの頃、何かわからない恐ろしいものがあった時代を思い出す。よくわからないままに温かいものに包まれていた時代でもあった。怖いものも、温かいものも、大人は子どもには説明してくれない。世の中から隔離されていた時代でもある。そういう子どもの目を通して、村の中にある世界の構図を描き出している。
モッキング・バードを殺してはいけないという原題の心がよくわかる。
主題というほど強く描かれているわけではないが、アメリカの映画には当たり前のように登場する陪審員制度と2年後に始まる日本の裁判員制度についても考えてしまった。過ちを繰り返しながら、正義について身近なものとして、考えてきた国の重みを感じる。
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