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2008/04/13

『ブラッド・ダイヤモンド』"Blood Diamond"

☆映画だけでなく、特典映像で監督が語るオーディオコメンタリーがすばらしい。

ならずものを描いただけの映画ではない。ダイヤモンドを巡る利権、供給をコントロールすることで操作されるダイアモンドの価値、それが産出国の状況を悲惨なものにしていく構造。国際的に問題になっている児童虐待の最たるものである少年兵。一見、魅力的に感じるアメリカの音楽や服装や文化に麻薬を使い、少年達を強烈な飴と鞭で人殺しマシンにしていく様子。それらを、父と息子の絆を軸にし、美しい自然があふれる大地を背景に描き出す。

一方、レオナルド・ディカプリオが演じるならずものに近いアフリカの白人像も、実は奥深い背景がある。そして、レオナルド・ディカプリオはその奥深さを演技の端々から十分に感じさせる。

ローデシアで平穏に家族と暮らしていた白人少年は、その国が南アとして独立する際に、白人であるがゆえに悲惨な家族離散体験をする。そしてその後、強力な傭兵となり、危機をくぐり抜け、状況を野性的に判断する機敏さを身につけていった。しかし、その後、平和になっていく南アに傭兵としていることができなくなり、ダイアモンドに引きつけられるように、シエラレオネにやって来る。

映画では、この部分はすでに過去のことになっていて、ストーリーとしては描かれていない。しかし、黒人社会にいるアフリカ人である白人がヨーロッパから来る白人達とは別の人種として扱われていることは十分にわかる。それを背景に、彼はある時は荒んだ影を見せ、ある時はそれが魅力に変わる。

映画もすばらしいが、特典映像の監督のコメンタリーがすばらしい。映画で親と子のストーリーを堪能したあと、社会的背景の知識を深めることができる。

2006年/監督:エドワード・ズウィック「ラスト・サムライ」「トラフィック」「恋におちたシェイクスピア」/レオナルド・ディカプリオ「ギャング・オブ・ニューヨーク」「ザ・ビーチ」「タイタニック」「ロミオ&ジュリエット」「ギルバート・グレープ」/ジェニファー・コネリー「砂と霧の家」「ハルク」「ビューティフル・マインド」「ダークシティ」/ジャイモン・フンスー「アイランド」「コンスタンティン」「サハラに舞う羽根」「アミスタッド」

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