『ラスト・キング・オブ・スコットランド』"The Last King of Scotland"
☆感情移入のポイントが見つけられない。
ウガンダの大統領、アミン役のフォレスト・ウィテカーの熱演は文句なく素晴らしい。しかし、映画の焦点は彼ではなく、先進国からやってきた普通の若者の無責任な行動のほうであって、テーマもそこにある。
理想があって僻地に来たわけでもない、ドクターになりたての若者。先進国のエリートの医者だけれど、それ以外何の勉強もしてこなかったの?と言いたくなる無防備で無責任な行動。未熟な者の持つ素直な澄んだ目もあまり感じられない。感情移入のしどころがなくて、とまどいながら見た。
主役ではないのだから当然だが、アミン大統領が、理想に燃えた指導者から疑心暗鬼の"人食い"に変わっていく過程も、感情移入できる程に詳しくは描かれていない。
危ない、どうなってしまうの、という緊張感で最後まで引っ張られていくが、感情移入のしどころがない映画は気持ちの持って行く先がなくて、ちょっと苦しい。同じテーマなら、地味でさらに暗い面もあるが、「リターン・トゥ・パラダイス」のほうが考えさせられる面がある。
この題名、どうしてLast King of Scotlandなのだろう。
↑ここに答えが書かれていました。後日、要約する予定。
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