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2008/02/22

『告発』"Murder in the First"

☆この事件の告発がきっかけで、アルカトラズ刑務所が閉鎖になったという。その実話に基づく映画だという事実が重い。

野球に熱狂的だった時代のアメリカ。ひとりは光も差さない独房に虐待され3年間も入れられていたため、試合を知らない。暗闇の中で、過去の記憶を辿り、正確に頭の中で何度も再現することで、正気を保とうとしていた。たった5ドルの盗みのために。もうひとりはきまじめに勉強し弁護士になったばかりの新米。野球選手とサッカー選手の区別もつかないほど世間のことを知らない。

「野球の試合結果を知らない」という点では同じでも、正反対の境遇と正反対の方向からの一致。とうてい共感できる接点さえなさそうな2人だったが、互いに心を開いていく。それと同時に、2人は次第に困難な道を選ぶことになっていく。その本当の意味や偉大さにも気づかず、「正義」という言葉さえ振りかざすことなく、2人は自然に茨の道を選ぶことになる。

前半、残酷すぎる囚人虐待の場面があるが、読者の共感を得るために必要なシーンなのだろう。

1994年/監督:マーク・ロッコ/ケビン・ベーコン/ゲイリー・オールドマン

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コメント

この5$の為に人生が一変して、結果死を迎えるとは誰も想いませんよね…。
ヘンリーが心を開いて、あえて厳しい道を選ぶ姿が印象的で悲しかったです。
たかが二人だけと言えども国家を相手にアルカトラズ刑務所が閉鎖されると言う事実がありますからね。

投稿: KAZU | 2008/03/04 22:21

KAZUさん、コメントありがとうございます。すぐにお返事書いたつもりだったのに、ちゃんと登録されていませんでした。遅くなってすみません。

アルカトラズというと、極悪人を隔離し、世の中を平和に保つための場所のようなイメージがあったので、そんな軽い罪の人が入れられていたなんて想像することもできないでいました。

しかし、陪審員は、最後に、自分たちが言うことではないがと前置きして、アルカトラズの閉鎖を言うのは良いとしても、その前に「彼をアルカトラズとは別のところに収容してほしい」と言ってほしかったように思ってしまいました。彼の誇りある歩き方は少しだけ救われたにしろ、あの結末は悲惨すぎると思ってしまいました。

投稿: ちんとん | 2008/03/11 00:36

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