『ムッソリーニとお茶を』"Tea With Mussolini"
☆女性達がすがりつくものは愚かで滑稽でさえあるが、その女性達は誇り高く美しい。
大戦中、しかも専制君主の国であっても、芸術を愛した人々が世界中から集まり、個性がそこここで生き延びることができていた。そんなイタリア、フィレンツェの雰囲気を感じた。
映画として見ている分に良いが、嫌みで融通のきかないイギリス人(マギー・スミス)は近くにいたら、我慢ならない嫌な人間だと思う。鷹揚さが魅力のユダヤ系アメリカ人(シェール)も魅力的だが近くにいたら「あ~あ」という感じだろう。しかし、それぞれにこだわりに生きる女性達の連帯感のある交流を見ていると、いいなあと思えてくる。
物事にこだわることには、滑稽さ、醜さ、哀しさ、弱さがある反面、美しく、魅力的で、見ているとなぜか元気が伝わってくる。
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