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2007/05/08

『愛と哀しみの果て』"Out of Africa"

☆特典映像で理解が深まる。

本編もすばらしいのだが、特典映像で、実際はどうだったのかを見て、ますます壮大なロマンに思いを巡らせワクワクした。

現代の価値観から見ると、異文化が破壊されていった背景が漂ってくるので、納得できない部分もあるが、当時の価値観の中でカレンとデニスはアフリカを愛していた。愛しているというより、そこに自分の居場所を見出してしまったのだ。そこでしか生き生きとできないほどに。

執事の誇り高き働きぶりと足の怪我を治してもらった少年カマンデの孤高。(特典映像の実在のカマンデへのインタビューは必見) マサイ族に対するデニスの目。沙漠を横切るマサイ族に誇りを感じるカレン。すばらしい描写だ。

この地で、女性が自分の力で生きていくことが難しく、カレンは孤立する。そして、周辺住民との関わりに生きる意義を見出した。この部分、特典映像での説明もあり理解が深まる。こういう地道な形で異文化に関わって、カレンのこの土地で生きるスタイルが出来ていく。イギリス国家の政策とはアプローチからして全く違う。

ロバート・レッドフォードは素敵で、見ているだけでため息が出るほどだったが、実在のデニスの写真もかなり甘い雰囲気で魅力的な男性だ。映画では語られていないが、イートンを出ていて、父親は伯爵、大学での教育も受けている。人付き合いが苦手でアフリカに来たらしい。ロバート・レッドフォードには、そういう味は出せていないが、まあいいだろう。

作家になるほど内省的で物語りの能力があったカレンだが、デニスはそれを受け止め、高めるだけのインテリジェンスも備えた男性だったのだ。このあたりも、本編ではあまり感じ取れないのが残念だ。野性的な力強さも持ち、知性も持った男性が、アフリカという地で自由に、そして土地の文化を理解できる唯一の西洋人として生きているのだ。魅力的でないはずがない。

アフリカを背景の恋愛物というと、他に「イングリッシュ・ペイシェント」と「ナイロビの蜂」を思い出す。3作はほぼ10年の間をおいて作られているが、どれにも心を解放させる魅力がある。

1985年/監督:シドニー・ポラック/メリル・ストリープ/ロバート・レッドフォード「二重誘拐」「華麗なるギャッツビー」「スティング」/クラウス・マリア・ブラウンダウア

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