『ローズ家の戦争』"The War of The Roses"
☆ブラック・ユーモアのはずなのに、男と女の気持ちの通わなさについて考え込んでしまった。
「Mr.& Mrsスミス」を見てから見たいと思っていた、元祖夫婦喧嘩モノ、やっと見ました。
スミス家のほうが荒唐無稽な分、笑える。当時のアメリカではローズ家もブラックユーモアだったのかもしれないけれど、ブラックすぎて。それに、「そう、それがすれ違いの始まりなのよ」と妙に納得するところもあった。
もしかすると男性の観客は笑うのかな。苦笑いかもしれないけれど……。そして女性の観客はローズ婦人の本気な部分に共感する部分を見つけてしまい、笑えなくなってしまう。女性の気持ちに無神経で話を聞こうとしない男性。その女性征服欲めいた"愛情"には、嫌悪感しか感じない。そのあたりの、男女が理解し合えないところはなんだかシリアスに描かれている。教養のない家の出で、体操の奨学金で大学に行ったという奥さん。自分の力が認められてビジネスに成功するかもしれないという喜びを感じているのに、夫は認めてくれないばかりでなく、見向きもしてくれない。
大笑いできなかったけれど、「そこで妥協しちゃいかん!」ってつい応援してしまって、スカッとした面もあったかも。私って実は不幸な現実生活を送っているのか……。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント