『マイ・ボディガード』"Man on Fire"
☆原題通りの燃える火のような男をデンゼル・ワシントンが迫力で演じる。
前半は静かに進む。CIAの特殊部員だったクリーシー(デンゼル・ワシントン)は心に傷を負った男。彼の閉ざした心に、子どもとは思えない洞察力のある少女ピタ(ダコタ・ファニング)が心を寄せ、クリーシーの心は溶けていく。ピタがクリーシーを慕う様子は大人の女性のような趣がある。「希望をなくした人の守護聖」のくだりはとても良い。
その交流が破られ、クリーシーは原題の通り炎の男(Man on Fire)となる。凄い。警察と犯罪組織とが結びついた様子を描いた「シティ・オブ・ゴッド」「バス174」を見たあとだったので、この暴力がそれほど理不尽なものとも思えず、その怒りの爆発を感心して見てしまった。
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