『恋愛適齢期』"Something's Gotta Give"
☆安心して楽しく見ていられる、落ち着いた世代向けのロマンティック・コメディ。
ダイアン・キートン演じるマリンを見ていると、ときおり、「ダイアン・キートンもこんなに老けちゃったんだ」と思わせられる。しかし、それが吹き飛ぶように、はっとするほど美しい瞬間がある。また、変に若ぶっていない素朴な可愛らしさがある。ストーリーが進展していくと、点のようにちりばめられたそんな魅力が徐々に全体を覆っていくようになる。
ハリウッド映画も、美しく年を重ねること、ピークを過ぎた女性の美しさを見せることを考え始めているのだなと思う。そして、それが成功している。
ただ、ジャック・ニコルソンが演じる63歳のプレイボーイ、ハリー魅力をもう少し掘り下げて理解するためには、過去の女性達に聞いてまわった話について、もう少し語らせてほしかったという気がしてならない。もちろん、そんなことなしでも、彼には優しさと格好悪さが混じり合った魅力が存在することはよくわかるのだが……。
脇役達もそれぞれに魅力的。
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