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2006/08/13

イギリスから厳戒態勢の中、帰国しました

イギリスに行っていました。帰国は大変な時期になってしまいました。

未明にテロ容疑者が大量に逮捕されたその翌日発の飛行機。おまけに英国航空と同じターミナルからの出発だったため、厳戒態勢の中の帰国となりました。

機内には本も持ち込めなかったため、読む物のない私は、配られた英国紙ガーディアンを隅から隅まで読みました。

紙面には、容疑者となった人たちの、ごく普通の少年だった頃の話、近くに住む同じイスラム系住民達の驚きが載っていました。ごく普通の若者が入信し、寡黙な青年となっていき、"殉教者"となっていく様子。映画、『シリアナ』を思い出しました。

フィルムケースたった1個分の液体を混ぜ合わせ、iPodなどに仕掛けた起爆装置を作動させるだけで爆発させることのできる、リキッド(液体)爆弾のことが書かれていました。「飲んでみろ」と言われれば、おいしくはないものの飲むことはできるというもの。そのため、機内に持ち込む乳児用のミルクまで規制されるという厳戒態勢が敷かれることになったわけです。これによるテロ対策費は、航空費に加算されることになり、経済的ダメージが大きくなると書かれていました。

その他、ムスリム団体からの見方、テロ対策の組織Cobraからの発表、さらには、容疑者達の動向が把握されていたにも関わらず、この時期に避暑地に出かけていたブレア首相について若干の批判を交えた記事までありました。

乗り換え地から先はいつもののんびりした状況。財布とパスポートと搭乗券だけを、中がまる見えの透明の袋に入れ、他には何も持たずに、買い物客でにぎわうアムステルダム空港に降り立つと、若干ではありますが、難民の気分を味わったような気がしました。

感動的だったのは、ヒースロー空港の中での手際の良い人の流れの整理。面倒な手続きに従って、きっちりと検査する係員。そしてなにより、文句も言わず、辛抱強くそれに従う人々。テレビでインタビューされた人々は「これで安全が保障されるのなら、いくらでも従う」と口を揃えて言っていました。秩序を破壊する者と戦う態勢が、静かに伝わってくるような忍耐強い寡黙さ。殉教者の寡黙さと一般市民の寡黙さとを感じた長い1日でした。テロを抱えてきた歴史がアメリカ以上に長い国ならではの一般市民の底力を見たような気がします。

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コメント

ちんとんさん、おかえりなさい!手荷物検査や入国審査の厳しさは長旅前後の体にはかなり負担になりイライラもしますが、安全な旅には代えられないよなあ、と、私もニュースを見ながら思っていたところでした。憤りをぶつける場所は空港ではないわけですしね。テロに静かに地道に対抗するには、空港側のチェック体制のみならず、我々利用者側の忍耐強さが問われているのかも。
とにかく…ご無事でなによりです!レポートを楽しみにしています。

投稿: バウム | 2006/08/13 19:26

バウムさん、コメントありがとうございます。

 ブログでお帰りなさいメッセージがもらえるのはとてもうれしいものです。
 今回の旅行の主目的は1つあったのですが、それとは別におまけの目的があって、そこに行くため、ロンドンから入らず、スコットランドにまず入り、車で南下してロンドンから帰るというコースを取りました。右上のちんとんが看板を抱えて誇らしげにしているところがそこです。映画を見た人にはわかる場所ですね。(^_-)*

投稿: ちんとん@ホームビデオシアター | 2006/08/14 12:05

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