『オーケストラ・リハーサル』"PROVA D'ORCHESTRA "
個性的な音楽家達。それぞれの楽器のことを語る時は音楽家としての誇りを持ち、慈しむように楽器のことを語る。それなのに、労働者の顔になると、他の人が弾いている時は関係ないとばかりに、勝手なことをし始める。なんとまとまりのないイタリア人…。
それなのに、独裁的?な指揮者に煽られると、一転して激しい一体感のある演奏。…かと思うと、扇動家に乗せられて、ティンパニーのリズムに合わせて狂暴になっていく団員。バラバラかと思うと、ちょっとしたきっかけで共同した力を生み出すこともある。風刺の効いた作品だ。
楽器を弾く演技があまりにもおそまつで、口パクばればれという雰囲気だったので、最初に映画を観ている時は気がつかなかったのだが、見終わってから、バックミュージックとして流して聞いていたところ、話の背後にある雑音のように響く音楽にまで凝っていることがわかって驚いた。暴動の音楽はなかなか躍動感があって、一緒に暴れたいような気さえしてくる。
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コメント
コメント&TBありがとうございました。
そして、レス遅くなってすみませんでした。
職場の配属先が変わって仕事が忙しくなり、
週末しか映画が観られない状況です。
『オーケストラ・リハーサル』は
短いけれどツボを押さえた良作だと思います。
ちんとんさんのご指摘にあるように、
音楽がシーンごとの雰囲気をうまく表現していましたね。
先週は『プロデューサーズ』観てきました。
ミュージカルに対する深い愛情を感じさせる素晴らしい
作品だと感じました。
投稿: 多感な奴@CINEMA IN/OUT | 2006/04/23 16:36
多感な奴さん、最近お忙しいんですね。
それでもしっかり『プロデューサーズ』をご覧になったとは。私は去年、ニューヨークに行った時、この舞台を見たいと思ったのですが、ストーリーを聞き取る自信がなかったので、やめたものでした。映画になったので、ぜひ見たいと思っています。
私のほうは、このところ忙しくなかったので、DVDのオンライン・レンタルに入りました。いつか薦めていただいたような…。それでやっとこの映画を見ることができたというわけです。
投稿: ちんとん@ホームビデオシアター | 2006/04/24 09:45