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2006/03/10

『真珠の耳飾りの少女』"Girl With a Pearl Earring"


「絵画に詳しくない私が見てもおもしろく感じるので、詳しい人が見ればさらに楽しめると思う。

随所に、絵画そのものといった構図や、見たことがある絵に似た構図が出てくる。はっと息を呑むような、光の差し込み方がきれいな場面がいくつもあった。名画がふっと動き出したような、そんな感覚で何度も映画の画面に引き込まれた。

また、思った通りの色を出すには高価な染料が必要で、さまざまな自然の原料を使っていたということがわかり、きれいな色を練るだけでもグリートは楽しかっただろうということが想像できた。

フェルメールの絵に感じられる静かな雰囲気が映画全体に漂っている。子だくさんの家自体には、日常の音が溢れているのに、働く人たちには生き生きとした穏やかさがあった。字も読めない下働きのグリート(スカーレット・ヨハンソン)が絵画を理解し、フェルメール(コリン・ファース)がその理解に心が引かれていく様子が静かに描かれている。

初めて見た絵解きモノだったが、おもしろく感じた。『ダ・ヴィンチ・コード』が上映がますます楽しみになってきた。

2004年/監督:ピーター・ウェーバー/スカーレット・ヨハンソン「アイランド」「ロスト・イン・トランスレーション」「理由」/コリン・ファース「ラブ・アクチュアリー」「ブリジット・ジョーンズの日記」「恋におちたシェイクスピア」「イングリッシュ・ペイシェント」/アラキナ・マン「アザーズ
*「 」内は見たことのある作品

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