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2006/02/20

『サウスパーク 無修正映画版』"South Park"


日本語には、口にしただけで悪いとされることばはあまりない。そういう、日本語では想像つかない最上級に悪いことばの羅列。それがメロディー付で耳から離れなくなってしまう。実に悪いアニメだ!(笑)

精神年齢の低い人には有害で、そうでない人には主義主張がはっきりと伝わる。そういう意味で賛否両論ある映画であることがよくわかる。また、その賛と否の内容が同じとは限らないことも想像がつく。

ことばが悪いのか、実態が悪いのか。「ユダヤ人用のキャンディーはないよ」と言って意地悪するのがいけないことは誰にでもわかる。しかし、「ごめん、あんなこと言って。おまえはユダヤ人なんかじゃない」というほうが偏見はさらに深いのに、それに類したことは世の中にはいくらでもある。

カナダが悪い映画を作るから、アメリカの青少年に悪影響があるなるなどと言っているが、実際カナダが暮らしやすい国であることはアメリカ人にとって周知の事実だ。だから、おおっぴらに「Blame Canada~」と歌うことができ、またそれを笑いにすることができるのだろう。

肌が黒いから、「人間の盾作戦」に使えるとひどいことを言っているわけだが、実際、戦争で最前線に行かされるのは誰かというと、同じようなことが起きている。人種差別が表に出ていないだけで、おこなっていることは同じであることを皮肉っている。

こんなふうに説明してしまうと全然おもしろくなくなって、心に訴えかけもしないことが、笑いの中でうなずかされてしまう。すばらしい作品だ。

また、このミュージカル的味付けも成功している。いくつものグループがそれぞれのメロディーでそれぞれの歌詞を歌い、それらが重なって、それぞれの思いを歌い上げる手法。こんなにミュージカルを馬鹿にしているのに、それがあまりにもうまくできていて感心してしまった。ミュージカル好きの私としては、腹立たしくなって良いはずなのに、全編にわたってそのミュージカル的出来の良さに笑いっぱなしだった。

ボウリング・フォー・コロンバイン』の中で、マット・ストーンにインタビューする場面が出てきて、好感が持てたので、この映画を見た。実は、テレビ番組で見ている時は、あまりの趣味の悪さに受けつけられなかったのだが、この映画は気に入ってしまった。

サターン役の声が素晴らしかったのだが、誰が歌っていたのだろうか。

1999/監督:トレイ・パーカー&マット・ストーン/音楽:マーク・シェイマン「パッチ・アダムス」「ファースト・ワイフ・クラブ」「アダムス・ファミリー2」「ア・フュー・グッドメン」「アダムス・ファミリー」/ジョージ・クルーニー「ディボース・ショウ」「オーシャンズ11」
*「 」内はその人の作品のうち観たことのあるものの題名
サウスパーク 無修正映画版@映画生活

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