『ミュンヘン』"Munich"
映画の主人公が殺人や殺戮行為をする時は、無理もないと思える"理由"が用意されているものだ。やむをえない殺人を行いながら危機を切り抜けていく主人公に、時には共感と高揚感覚えるような仕掛けさえされている。
しかし、この映画は違う。いや、最初はそれなりのルールがあった。「ターゲット以外は殺さない」「爆弾を使うが被害は最小限に」 しかし、最初の暗殺成功の時からすでに観客はその成功を喜ぶような気持ちにはなれない。そして、憎しみの連鎖が生み出されていく。ユダヤ人であるスピルバーグがテロリストのジレンマをイスラエルの側から描いたことが説得力のあるものになっている。しかし、ユダヤ人にこの映画は受け入れられたのだろうか。
今も潜伏し続けるテロリスト達はこのアヴナーのような気持ちでいるのだろうか。果てしなく重い映画だった。
・ミュンヘン@映画生活
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» 【劇場鑑賞12】ミュンヘン(MUNICH) [ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!]
1972年ミュンヘン・オリンピック
世界は11人のアスリートが
殺されるのを目撃した
この映画は、その後の物語である。
[続きを読む]
受信: 2006/02/10 21:17
» 『ミュンヘン』 2006・2・5に観ました [映画と秋葉原とネット小遣いと日記]
『ミュンヘン』
公式HPはこちら
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●あらすじ
1972年9月5日、ミュンヘン・オリンピックの選手村で、パレスチナゲリラ(黒い九月)のテロにより、イスラエル選手団11人死亡した。イスラエルの機密情報機関(モサド)は、報復の... [続きを読む]
受信: 2006/02/10 22:49
» ミュンヘン [悠雅的生活]
報復が齎す孤独と苦悩 [続きを読む]
受信: 2006/02/10 23:02
» 『ミュンヘン』 [ストーリーの潤い(うるおい)]
「今はいがみ合っている者同士でも、人間的なコミュニケーションを続ければ、いつかはそれが、殺し合いの抑止力になる」
そう感じさせられるシーンがいくつも。 [続きを読む]
受信: 2006/02/14 14:12
» ■〔映画鑑賞メモVol.9〕『ミュンヘン』(2005/スティーヴン・スピルバーグ) [太陽がくれた季節]
~「第20回冬季トリノ五輪開催記念」(^^)あれこれ―その2:ああ、ミュン篇(^^)
→その1:ああ、トリノ五輪篇~僕のメダル獲得予想は「金3、銀3、銅4」は、こちら!
→その3:ああ、名古屋篇~ストーンズ「名古屋公演」行くか行くまいか...は、(※後刻!)
おはようございます、ダーリン/Oh-Wellです!
さて、2月12日の朝を迎えました。東京は穏やかな晴天です!!
私め、友人に誘われたこともあり、今週中に『ミュンヘン』(2005/スティーヴン・スピルバーグ)の2度目の... [続きを読む]
受信: 2006/02/15 23:04
» ミュンヘン [空想俳人日記]
ミュンヘンも マンハッタンも ターゲット
なぜ今ミュンヘンなんだろうか。もちろん時間が経たなきゃ描けない時代を左右する事件は、いつか歴史が判断するまで待たねばならないかもしれない。しかし、そんなことは、ここでは言いたくない。
娯楽大作を生み続けるスピ... [続きを読む]
受信: 2006/02/16 22:54
» 社会派超大作「ミュンヘン」見てきました [よしなしごと]
30個目のアカデミー賞受賞なるか?スティーブンスピルバーグの「ミュンヘン」を見てきました。 [続きを読む]
受信: 2006/02/18 20:27
» 「ミュンヘン」テロの狂気と正義 [soramove]
「ミュンヘン」★★★☆
エリック・バナ、ダニエル・クレイグ、ジェフリー・ラッシュ主演
スティーヴン・スピルバーグ監督、2005年、アメリカ
1972年
ミュンヘン・オリンピック開催中に、
パレスチナゲリラによる
イスラエル選手団襲撃事件が起こった。
人...... [続きを読む]
受信: 2006/02/19 11:17
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