『ライフ・イズ・ビューティフル』"La Vita e Bella"
この映画が公開された時からずっと、後味の悪い映画になるのではないかと思い、見るのを避けてきていた。その理由は悲惨な場面をこれでもかと見せられるのではないかという思いと、騒ぎすぎのロベルト・ベニーニに辟易するのではないかという危惧があったから。
しかし違っていた。強制収容所のあの状況の中で、子供を守り抜こうとした姿。命だけでなく、子供に憎しみの心を植え付けず、子供らしい心を守り抜こうとした姿。「それはいくらなんでも無理なのでは?」という場面もあったが、それでもメッセージははっきりと伝わってくる。
「犬とユダヤ人はお断り」という看板の意味を問う息子ジョズエに、「いろいろな店がある」あの店は○○人とペンギンがだめで、あそこは○○人と猫がだめでと説明していく。「嘘」かもしれない。しかし、憎しみの連鎖が次の戦争を生み出していくことを考えると、子供に「ライフ・イズ・ビューティフル」と教えることが一番大切なことなのではないかと気づかされる。見て良かった。
・ライフ・イズ・ビューティフル@映画生活
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コメント
こんにちは、ちんとんさん。
今日は書く気分になりました。
この映画は私のベスト3に入っています。
本当に感動した・・・やはり事実だからでしょう。
もちろん「絶対無理」というのもありましたが、
そのくらい父が一生懸命だったことを、
後になってみれば、わかったのでしょうね。
私も戦争に関する映画はちんとんさんと同じ理由であまり見たくないのです。
こんどナチスに反対した女性の映画ができたようですが(題は忘れました)、
やはり同じ理由で見たくないなと思っています。
投稿: rururara | 2006/01/23 09:27
rururaraさん、こちらにもコメントありがとうございます。
私と同じ理由で、こういう映画を避けている人がいるんですね。話題作となったもので、観ようかな、観るべきだなと思いながらも、『シンドラーズ・リスト』や『ディア・ハンター』はまだ観ていません。観たら「いい映画だった」と言うかもしれないのですが…。
投稿: ちんとん | 2006/01/23 18:23
こんにちは、またお邪魔します。
「シンドラーのリスト」はよかったです。
ちんとんさんの作品リストになくて、
私がよかったものは、
「サイモン・バーチ」「ショーシャンクの空」「セントウーマンの香り」です。
ぜひ見て下さい。
投稿: rururara | 2006/01/24 08:48
ご紹介ありがとうございます。作品リストもチェックしてくださったのですね。
『ショーシャンクの空』は何度か観ていて、大好きな映画です。ただ、もう一回観てから書こうと思っているうちに、日にちが過ぎて、そのままになってしまっています。
『セント・オブ・ウーマン夢の香り』ではアル・パチーノがアカデミー賞を取っているんですね。ノーチェックでした。ぜひ、観なくては。
『サイモン・バーチ』はどうなのかなあと興味を持ちながら、なんとなく手が出ていなかった作品です。観てみようかなという気がしてきました。
『シンドラーズ・リスト』は、心が元気で、体力もある時に心して観ようと思います。
観たい映画が増えて、楽しくなってきました。
投稿: ちんとん | 2006/01/24 21:00
はじめまして。TBさせていただきました。
ライフ・イズ・ビューティフルは大好きな映画のひとつです。
投稿: DD | 2006/07/02 15:41
DDさん、トラックバックとリンク、ありがとうございました。
共感するところが多かったので、コメント書いたのですが、送信することができなかったのか、うまくいきませんでした。
他の記事も全部読ませていただきました。『千と千尋の神隠し』の中に書いていらっしゃる、日本の神様についての認識など、本当にその通りだと感じました。
またお邪魔させていただきますね。
投稿: ちんとん@ホームビデオシアター | 2006/07/04 09:48