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2005/08/07

『太陽が知っている』"La Piscine"


『太陽が…』というタイトルで主演がアラン・ドロン、相手役も同じモーリス・ロネだったものだから、あの『太陽がいっぱい』だと思って借りてきてしまった。しばらくそう思って見ていたのだけれど、15分くらい見たところで、間違えたことに気がついたが、まあいいかと最後まで見た。いや、本当によく似たストーリー。

ハリウッド映画ばかり見ていた弊害なのか、恋愛文化が違いすぎるからなのか、それぞれの関係も、恋愛感情がどうなっているかもすぐにはぴんとこなかった。おまけに、「間」から伝わってくるものがよくわからず、「間を味わう」どころか「間延び」しているように思えてしまう。その、長すぎる「間」で、感じていたのが、「冷房がない時代のバカンスってこんなけだるいものだったんだろうなあ」「タバコにはこんなに寛容な時代だったのか」「ウイスキーをどんどんストレートで飲んでいるよ」「今だったら、問題になりそうな場面だなあ」「勧善懲悪やその逆といったものから完全に超越している主題だなあ」「アラン・ドロンはセックスアピール抜群な俳優だっただけでなく、母性愛をくすぐるタイプの俳優だったんだ」「ただのパンやただのライスにしか見えないものを、本当においしそうに食べる。見ていると、食べてみたくなってくるなあ」といったこと。

恋愛モノが殺人モノになって、やっぱり恋愛モノだということがわかったのだけれど、おもしろかったのか、おもしろくなかったのか、よくわからなくなってしまった。雰囲気にどっぷり浸って、印象深く心に残ったけれど…。

1968年/監督:ジャック・ドウレ/アラン・ドロン(「太陽がいっぱい」)/ロミー・シュナイダー/モーリス・ロネ(「太陽がいっぱい」)

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