« 2005年6月 | トップページ | 2005年8月 »

2005/07/26

『ホーンテッド・マンション』"The Haunted Mansion"


ディズニーランドに初めて行った時、すっかり「ホーンテッド・マンション」のとりこになり、行けば必ず入り、お墓に書かれている文字までひとつひとつ読んで楽しむというファン。

どこがそんなに好きかというと、死んで、幽霊になって、あんなに楽しく過ごせるという世界が、どこかにありそうな気がして、わくわくするから。

そんな「私が感じていたテーマ」と映画のテーマは違っていたが、あれはあれで楽しかった。同じものでも、そこは幽霊の世界。違うストーリーがあっても良いはずと思えたから。

2003年/監督:ロブ・ミンコフ/エディ・マーフィ「ドクター・ドリトル」/テレンス・スタンプ

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2005/07/18

『砂と霧の家』"House of Sand and Fog"


良質な日本映画を思わせる「間」が効果的に使われている静かな作品。夕焼けや、霧の掛かった橋や、海辺の風景など、じっっくり見せてくれる。しかし重い。

ごく普通だと思っている人間の生活が、実はもろいもので、いつ崩れるか分からないのだという、根底を揺るがすような不安感が心の中に忍び入ってくる。

イラン人、ベラーニ大佐の家族は立派で素晴らしい。彼は、上流社会的生活を続ける家族を守るために、家族にはホワイトカラーの仕事をしているように見せながら、肉体労働をして生活を支えている。気品があり、振る舞いも気高い。家の高価な調度品を美しく維持している妻サーシャにも貴族のような美しさがあり、家族を内側から守る母としての優しさがある。

ベラーニ大佐は実に正しかった。冷静で責任感があり、毅然としていて…。それに対する警察も、組織としては正しい判断をして動いている。それなのに…。

一方、家を奪われた側のキャシー。家をきれいに保つこともできないほど、配達された封書を開くこともできないほど、うちひしがれていた。それは温かい家族を欲していたのに、それがかなわなかったから。ベラーニ大佐の家族のような暖かさが欲しかったのだろう。

キャシーがベッドで、2人の足下にまるくうずくまる姿が哀しく、印象的だった。

2004年/監督:ヴァディム・パールマン/キャシー:ジェニファー・コネリー「ビューティフル・マインド」/ベラーニ大佐:ベン・キングスレーベン・キングズレー「デーヴ」「A.I.」「ガンジー」「バグジー」/ナディ:ショーレ・アグダシュルー/レスター:ロン・エルダード

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005/07/17

見たい映画をつなぐタスキ



つっきーさんから回していただいたタスキです。→つっきーさんの「見たい映画をつなぐタスキ

質問は4つ。(1.過去1年間で一番笑った映画  2.過去1年間で一番泣いた映画  3.心の中の5つの映画  4.見たい映画)
---
1.過去1年間で一番笑った映画

一番笑ったビデオなら、『ローワン・アトキンソン・ライブ』であり、一番笑ったTV番組なら『ブラック・アダー』なのですが、映画となるとちょっと難しい。

私の笑いのツボは少しずれていると認識した上で、一番「笑い」そして「心が温まった」映画として。

● 『クッキー・フォーチュン

2.過去1年間で一番泣いた映画

私はなかなか「これは泣ける」と言わないのです。そのため過去1年のものからは適当なものが見つかりませんでした。7年前に見たものですが、

● 『セントラル・ステーション』

3.心の中の5つの映画

古いものが圧倒的に多くなってしまいました。まだ、ブログの中で取り上げていない作品もあります。それについては、順次、リンクを張って、書き足していきたいと思います。

● 『第三の男』(1949年)
  *その後(2006年4月)、数十年ぶりにこの映画を観ました。その感想はこちら

● 『ベン・ハー』(1959年)

● 『地獄の黙示録』(1997年)

● 『フィフス・エレメント』(1997年)

● 『ナイトメア・ビフォー・クリスマス』(1993年)

4.見たい映画

見たいのに、見たくない。とっても見たいけれど、とても見られない。何度も手に取っては棚に返してを繰り返している作品。だって、ネットで見た時はなかった○○の丸焼けが箱の上のほうに映っていて、手に取る時もそこに触れないようにしなくてはならないのですもの。
● 『コックと泥棒、その妻と愛人』(1989年)


どうしても手に入らないビデオ。ケンブリッジの道ばたで売っていた古ぼけた子ども向けのビデオです。何度も繰り返し見たお気に入りだったのですが、ビデオの方式が日本と違っていたため、処分してしまいました。どうにかして、また見てみたい。
● 『The Old man in The Mountains』

---
少しずつレビューを書いて、リンクを張っていく予定なので、完結するまでもう少し時間が掛かります。気の長い方はおつきあいください。

それから、どなたかにタスキを回さないとと思うのですが、どなたにお願いして良いのかわかりません。受け取ってくださる奇特な方がいらっしゃいましたら、コメントください。

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2005/07/08

『最狂絶叫計画』"Scary Movie 3"


こういうばかばかしいものを見て笑いたい気分だったので、見てしまった。大いに笑った。

「マッドTV」のようなテレビのパロディは好きで、たまに見るのだが、映画でパロディを見たことがなかったので、この映画の笑いの質が高いのか低いのかさっぱりわからなかった。

シンディは『ザ・リング』のストーリーに、ジョージは『サイン』のストーリーにいるのに、2人がそれなりに知り合ってカップルになっていくというメイン・ストーリーがなんとなく破綻せずにできあがっているところに感心した。そのほか、『マトリックス』『アザーズ』『8 Mile』のパロディが出てくる。

DVDの「特典メニュー」がまたおもしろかった。パロディを作る時は元の映画にお金を使わないといけないため、制作費が抑えられてしまう話。演じる人は「笑わせてやろう」などとは考えずに監督の指示に従ってただまじめにやるとうまくいくという話。そして、「ヤバすぎる真実」編。最初は、「え?」となって、次に爆笑してしまった。

この映画を見たあとでは、『ザ・リング』は笑ってしまって、見られなくなるだろう。『サイン』のほうもやや危ない。でも、『8 Mile』を見るのには影響なさそう。ホラーは演出する側だけでなく、観るほうがほんの少しチャンネルを変えただけでお笑いになってしまうのかもしれない。

2003年/監督:デビッド・ザッカー/シンディ:アンナ・ファリス/大統領:レスリー・ニールセン/ジョージ:サイモン・レック

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005/07/07

『マグノリア』"Magnolia"


これまで見てきたオムニバス映画とはひと味違った質の高さを感じた。

それぞれの話のテーマが同じだというだけでなく、ストーリーの緩急の足並みが全部のストーリーでそろっている。「緩」の場面では同時に「緩」のストーリーが展開し、「急」の場面で同じ「急」の曲が流れる。

序盤はすべてのストーリーが、不幸が起きそうな予感に満ちて始まる。「瀕死の重病人」「父親にわめくコカイン中毒の娘」「嘘の臭いがプンプン漂ってくる自己啓発セミナー」 すべてのストーリーが同じように不安感を増していくが、それが相乗効果をもたらし、さらにわけのわからない不安を増幅させる。

増幅させたところで、混乱と嵐の前の静けさが訪れる。「インタビューで沈黙する男」「回答席に立たないと言う天才少年を前にじりじりする大人達」「雨の中、静かにガレージに戻ってくる車」。すべてが同時に動き出しそうな予感。

そして、それぞれの心の中に小さな変化が起きる。「天才少年の自己主張」「銃を落としてしまう警官」「盗みを決意する元(もと)天才少年」「思いがけない電話に壊れ出す性のカリスマ伝道師」

音楽の高まりと同時に一気にすべてのストーリーは動き出す。

オムニバスで表現するには深すぎて、難しそうな、「自分を克服すること」がテーマとなっている。「悪いヤツ」や「間違っているヤツ」ばかりではない。最初からすべてに好感が持てる警官のような人でも、その「正しくありたい」という思いを、少しだけ軌道修正することで、さらなる人生の展開があるかもしれないのだ。自分の心の奥底に潜むもの、正しくなかったこと、それらをまっすぐ見つめること。弱さを知ること。その弱さを無用な強さでカバーするのではなく、正直にそれを表現することで、人は解放されて新たな歩みを続けられる。

予期せぬ、全然すがすがしくない出来事のあと、妙なすがすがしさが全体を覆う。

ネタバレの質問→ストーリーが始まる前に、自殺する人がビルから飛び降りるシーンがあります。あの人の飛び降りる格好、蛙が落ちてくる格好と似ていると思うのですが、そのふたつが似ていることに何か意味はあるのでしょうか。3人の死刑囚の話もどうつながるのかよくわからなかった。

1999年/監督:ポール・トーマス・アンダーソン/死の床にあるアール:ジェイソン・ロバーズ/妻リンダ:ジュリアン・ムーア(「巡り会う時間たち」「シッピング・ニュース」「マップ・オブ・ザ・ワールド」「クッキー・フォーチュン」「ビッグ・リボウスキ」) /看護人フィル:フィリップ・シーモア・ホフマン「セント・オブ・ウーマン~夢の香り~」「パッチ・アダムズ トゥルー・ストーリー」/性のカリスマ伝道師フランク・マッキー/トム・クルーズ(「コラテラル」「ラスト・サムライ」「マイノリティ・リポート」「バニラ・スカイ」「アイズ・ワイド・シャット」「レインマン」/名司会者ジミー・ゲイター:フィリップ・ベイカー・ホール/コカイン娘クローディア:メローラ・ウォルターズ/まじめな警官ジム:ジョン・C・ライリー/天才少年スタンリー:ジェレミー・ブラックマン/もと天才少年ドニー:「カラー・オブ・ハート」「シビル・アクション」「ウワサの真相 ワグ・ザ・ドッグ」/昔の天才少年ドニー:ウィリアム・H・メイシー

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2005/07/02

『ムーラン・ルージュ』 "Moulin Rouge"



ニコール・キッドマンもミュージカルも大好きなのに……。ムーラン・ルージュの雰囲気も、ボヘミアンな仲間の雰囲気も好きなのに……。

この映画、ネットで検索してみるととても評判がいい。驚いてしまった。よく「ミュージカルは、わけもわからない展開で突然、歌を歌い出すから苦手だ」という話を聞く。それなのに、この映画についてあまりそういう意見はなかった。私は、ミュージカル映画の「オペラ座の怪人」も「シカゴ」も「エビータ」も、そして、舞台のミュージカルのほとんどに違和感なく感情移入して見ることができる観客だ。

それなのに、これはついていけなかった。最初の恋の盛り上がりの部分がコメディタッチで描かれているからだろうか。いや、すでによく知っていて、別の「思い」が焼き付いてしまっている曲が使われているから、その曲に新たな「思い」を付加して感じ取ることができないからだろうか。

いつもは、「突然歌を…」とミュージカル批判をする人の意見に対して、「これがわからないなんて可哀想に」と冷ややかなまなざしを向けていた。それなのに、これを見てすっかり「可哀想な人」になった私はくすぶってしまった。頭から煙りが出てきていたかも……。

下の作品紹介を書いていて気がついた。私が唯一苦手だったミュージカル「ロミオ&ジュリエット」もこのバズ・ラーマンという監督だったんだ。うーーん。

2001年
監督・制作・脚本/バズ・ラーマン「ロミオ&ジュリエット」/サティーン:ニコール・キッドマン「ステップフォード・ワイフ」「白いカラス」「コールド・マウンテン」「アイズ・ワイド・シャット」「ドッグヴィル」「めぐりあう時間たち」「アザーズ」「プラクティカル・マジック」/クリスチャン:ユアン・マクレガー「アイランド」/トゥルーズ・ロートレック:ジョン・レグイザモ「ロミオ&ジュリエット」)/ハロルド・ジドラー:ジム・ブロードベント「ギャング・オブ・ニューヨーク」「ブリジット・ジョーンズの日記」/デューク:リチャード・ロクスバーグ「オスカーとルシンダ

| | コメント (2) | トラックバック (8)

« 2005年6月 | トップページ | 2005年8月 »