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2005/05/09

『マイ・ハート、マイ・ラブ』"Playing by Heart"

 6つのストーリーがそれぞれに進行し、最後に1つになる。『ラブ・アクチュアリー(2004年)』に似たオムニバスの作品だが、『マイ・ハート・マイ・ラブ』のほうが最後に1つになった時の「ああ、そうだったのか」が大きい。

 ひとつひとつのストーリーにはあまり説得力がないのに、なぜか、それぞれの人物設定とその反応や言動に共感できる。それぞれの女性の性格も境遇も年代も全然違うのに、どの女性の気持ちにもすんなり入り込める。そこがこの映画の良さだと思う。

 オムニバスを生かした映画だ。見終わって、ほっとした気分になれる。「オムニバスもの」制覇のため、『マグノリア』も見なければ…と思ってしまった。
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1999年
監督:ウィラード・キャロル
ポール/ショーン・コネリー(「小説家を見つけたら」「エントラップメント」「ザ・ロック」「グッドマン・イン・アフリカ」「理由」「薔薇の名前」)
ハナ/ジーナ・ローランズ(「グロリア」)
グレーシー/マデリーン・ストウ
ロジャー/アンソニー・エドワーズ
ヒュー/デニス・クエイド
ジョーン/アンジェリーナ・ジョリー(「17歳のカルテ」)
キーナン/ライアン・フィリップ(「クルーエルインテンション」「ラストサマー」)
メレディス/ジリアン・アンダーソン(「Xファイル」)
トレント/ジョン・スチュワート
ミルドレット/エレン・バースティン(「エクソシスト」「女の叫び」)
マーク/ジェイ・モーア(「シモーヌ」「ペイ・フォワード[可能の王国]」)
*「 」内はその人の作品のうち見たことのあるものの題名

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コメント

これ、私もつい先日、TVで放映されたものを録画して観たばかりなんですよ~。
TVで放映される映画の何本かに一本は、録画をしておいて良かった!と思える拾いモノがありますが、この映画もその一つです。

私はメレディスのエピソードが好きです。
なかなか素直になれない大人の女性の心境が、悲しいくらい伝わってきました。
他にも、A・ジョリーのクルクル変わる表情がとてもキュートで素敵でしたね。

投稿: バウム | 2005/05/10 23:16

バウムクウヘンさん、コメントありがとうございます。

実は私、テレビで放映されたのを見た友人に勧められて、ビデオを借りてきてこの映画を見たんです。

バウムさんと同じような感覚を持ちました。アンジェリーナ・ジョリーは可愛くて素敵。見ているだけで、応援したくなるという感じの人物を魅力的に演じています。相手役も『クルーエルインテンション』の時から素敵に見えているライアン・フィリップなので、それとかぶっていい感じに見えてしまいました。

メレディスについては、最初は「『Xファイル』のあの人」という感覚が抜けなかったのですが、そのうちに感情移入してしまいました。「そう、そこで自分の殻を打ち破らないと!」なんて思って見ていました。

最後にみんなが集まる場面で見せる、それぞれの別の表情がまたおもしろく、描かれていないストーリー(少女時代はどんなだったのか、電話ではこういうことを話していたんだろうななど)にまで思いをはせて、またそれぞれのストーリーをじっくり味わうことができました。

投稿: ちんとん | 2005/05/16 11:58

ライアン・フィリップもなかなかでしたね。(しかしあの髪の色はどうかと…)
もう一度見直してみたら、最後につながるヒントが、そこかしこに出てきていることに気付きました。
「想像力のない男」とか「おこりんぼ Anger Ball 」とか・・・。
そうそう、飼っている動物も(笑)
オムニバスのツボをちゃんと押えてくれた作品ですね。
オムニバスも制覇報告、楽しみにしています!

投稿: バウム | 2005/05/22 21:15

バウムさん、こんにちは。

私が気がつかなかったヒントが出ている。また見ないと…。

オムニバスというのは、ここがここにつながるのねと思いながらもう一度見る楽しみがありますし、その雰囲気に浸りたい友達と一緒に見るという楽しみもあります。ホームビデオに最適だなあと思います。

この間、バウムさんのところで、『彼女を見ればわかること』について書かれているのを読んで、これも見たい。オムニバス制覇には欠かせない作品だと思って、リストに加えていたところです。

投稿: ちんとん | 2005/05/23 11:39

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