『ルル・オン・ザ・ブリッジ』"Lulu on the Bridge"
!!注意 ネタバレ全開 注意!!
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いきなりネタバレなのでここだけ反転→「なーんだ夢だったのか」という映画ではないと私は思う。発砲事件で瀕死の重傷を負ったサックス奏者イジー。命は取り留めたもののサックス奏者としての命を絶たれ、絶望の底にある彼は不思議な石に出会う。そして、信じられないような時を過ごすことになる。これは現実の出来事なのだ。夢のようなラブストーリー。
あの石はパンドラの箱にはいっていた「希望」と「あらゆる災厄」だったのではないだろうか。不思議な博士は、石の危険性を知っていてそれを取り戻そうとしたのだろう。
セリアがなぜ身を投げたのか。石が2つに分かれていたことは何を意味するのか。そのあたりがわからない。しかし、石の前で、本当の愛のために自分の命を引き替えにしても良いと言ってしまったイジーは、その希望通り、セリアと命を引き替えてしまう。少しばかり不思議な形で…と私は理解した。
サックスの音が魅力的だ。ニューヨークとダブリンそれぞれの暗さが違った雰囲気を醸し出している。ミラ・ソルヴィーノが美しい。ハーヴェイ・カイテルはやっぱり不細工、それなのに魅力的だ。ウィリアム・デフォーの神経質な知性がいい。ヴァネッサ・レッドグレイブは素敵に年を取っている。どの役者も魅力的だ。
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1998年
監督/ポール・オースター
イジー/ハーヴェイ・カイテル(「ピアノ・レッスン」「バグジー」)
セリア/ミラ・ソルヴィーノ(「ロミーとミシェルの場合」)
博士/ウィリアム・デフォー(「僕の神様」「イングリッシュ・ペイシェント」「プラトーン」)
ハナ/ジーナ・ガーション
キャサリン/ヴァネッサ・レッドグレイブ(「17歳のカルテ」「ミッション・インポッシブル」「ジュリア」「トロイアの女」「裸足のイサドラ」)
*「 」内はその人の作品のうち見たことのあるものの題名
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