『カラー・オブ・ハート』"Pleasantville"
デイビッドと双子の妹ジェニファーが、古い白黒テレビのホームドラマ「プレザントヴィル」の中に入ってしまうことから始まる話。
実際の画面も白黒になる。ノスタルジックなモノトーンの世界が広がる。朝起きると、ママの作った、古き良き時代の完璧な朝食が待っていて、バスケットボールはいつもゴールに入る。セックスなんてないし、トイレには便器もない。前衛芸術もあり得ない。善人ばかりの村で、飽きるほどの「平和で幸せな生活」が繰り広げられている。
そこに迷い込んだ2人の行動は村に小さな亀裂を引き起こす。2人にとっては普通の疑問であっても、それを投げかけると、村の人達の間に小さな波紋が広がる。その波紋の中で、人々が感情を持つたびに少しずつ白黒の画面がカラーとなっていく。色づいていく物、そして人。もちろん、話はそれだけでは終わらない。
白黒の画面の中に広がっていくカラーが、その象徴するものとともに魅力的な映像を作る。
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1998年
監督:ゲイリー・ロス
デイビッド/トビー・マグワイア(「サイダーハウス・ルール」)
ジェニファー/リース・ウィザースプーン(「クルーエル・インテンションズ」)
*「 」内はその人の作品のうち見たことのあるものの題名
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