『ダンス・ウィズ・ミー』"Dance With Me"
ダンスもラテン音楽も詳しくないが、この映画を見て、キューバの音楽って、ダンスって、そして、キューバの男の人っていいな(はあと)と思ってしまった。
キューバからハンディマン(雑用係)として、テキサスにあるダンス・スタジオにやってきたラファエル。スタジオのダンス教師であるルビーはラスベガスで開かれる競技ダンス大会を目指して猛練習に励んでいる。ルビーとそのダンスパートナーとの関係はなにやら問題がありそう。ラファエルとその母の親友である同郷人ジョンとの関係もいわくありげ。問題はさまざまに絡み合いながら、大会本番へと話が進んでいく。
見どころはなんといっても、ダンス。ヒロインのほうは、まじめにまじめにステップを考え、トレーニングを積んでという洗練された求道的でさえあるダンスを目指す。一方、主人公は音楽にのって、ダンスは楽しまなくてはと考えている「本場ラテン」のダンスを身につけた男。遊び人風の女の子と踊る時はそれらしく、若い子には踊りに変化を加えてスリルを楽しませ、お年寄りと踊る時は、情熱的に持ち上げ暖かくそっと下ろしといった具合。ダンスを見ているだけで、女性の観客は「男の人はやっぱり包み込むみたいに優しくなくっちゃねえ」などとうっとりすること間違いなし。
大会当日の競技ダンスはすばらしい。芸術としての表現力、闘争心、気持ちのぶつかり合い、愛情、情熱、すべてがダンスで表現されていく。
役所広司主演の「シャル・ウィ・ダンス」がリチャード・ギア主演でリメイクでハリウッド映画化されると聞いたので、その前にこの映画のことを書き留めておきたいと思った。
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1998年
監督:ランダ・ヘインズ
ラファエル/チャヤン
ルビー/ヴァネッサ・ウィリアムズ
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