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2005/02/05

『CUBE』&『CUBE2』

 一作目が、恐くてもう二度と見たくないと思っていた映画だったのに、二作目が放映されていたので、つい見てしまった。

 『CUBE』は、冒頭部分、部屋に仕掛けられた罠によって、とんでもない形で人が殺される。この部分が映画全体の中で一番嫌な殺され方だったのだが、その映像が頭に焼き付くので、観客は、あれがまた起きるかもしれないという緊張に支配され、はらはらする感覚が倍増されながら最後まで続く構造になっている。

 『CUBE2』単独では、そういう意味でのはらはらする仕掛けはあまり強くない。むしろ、前作の『CUBE1』全体が、この「冒頭部分」のような仕掛けの役割を果たしているために、「また、ああいうことになるのではないか」という感覚が、観客の手に汗を握らせる。

 ここには前作とは全く違ったコンセプトが用意されているのだ。「はらはら」に対する前作と同じようなタイプの「答え」を期待する観客は裏切られた気分になるかもしれない。しかし、同じような展開に隠された別の仕掛けに満足するタイプの観客は「うーん」とうなるだろう。

 私は「うーん」となったほうの観客だった。
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CUBE(1997年)
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
キャスト:知らない人ばかり
CUBE2(2002年)
監督:アンドレイ・セクラ
キャスト:知らない人ばかり

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コメント

どうも初めまして
この度はトラックバックして頂き誠にありがとうございます。
なにぶん私ブログというものを始めたばかりなので、
いまいちトラックバックという物がどのようなものか理解しておりませんが、何かコメントしたくて馳せ参じました。
すでにこの事が見当違いでしたら大変申し訳ありません。
私も映画は大好きです、偏ったジャンルしか見てませんが(汗
今一番見たいのは着信あり2です。それではまた。

投稿: Act | 2005/02/05 12:40

ちんとんさんの書かれているとおり、『CUBE』の冒頭で禿頭の人がスライスされるのは「ツカミはオッケー!」という感じですよね。『CUBE』は3次元、『CUBE2』は4次元で描かれてましたけど、目覚めたらワケが分からないところに閉じ込められていて混乱・恐怖する様や、そこからどう振舞っていくのかということが人それぞれ違うところが面白いですよね。『CUBE』のオリジナリティは素晴らしいと思います。

投稿: 多感な奴 | 2005/02/05 14:02

Actさん、コメントありがとうございます。私もブログ初めてまだ3ヵ月の初心者です。よろしくお願いします。

この映画見て、「自分も、かなりソフトなCUBEみんなとやってみたい(←なんでもやってみたくなる」なんて言っている人、初めて見たので、おもしろいなあと思いました。好奇心強いんですね。私も強いほうだと思っていたのですが、CUBEはちょっとと思っていたので感心しています。

投稿: ちんとん | 2005/02/05 16:52

多感な奴さん、コメントありがとうございます。

そうですよね。人それぞれが違うところが興味深く描かれていたと思います。『CUBE』のほうは、さらに、良い人が良い人であり続けられないこともあるといったところまで描いていたのが本質をついておもしろかったし、そこが恐怖でもありました。

投稿: ちんとん | 2005/02/05 16:57

ちんとんさま、トラックバックありがとうございました。

「CUBE」は「CUBE2」とどうしても比較されながら、観られてしまうちょっとお気の毒な映画だなと思います。
「CUBE2」は前作とは別物と割り切って観たらとても面白いし、良くできていると思います。

それにしてもCUBE自身が進化していると考えるべきなのかもしれませんが、前作と「CUBE2」のCUBEってあまりにも違いすぎですね。(笑)
前作のCUBEは砂漠の中にピラミッドのように建っていたように思いましたが、2では倉庫のような中にまるで突然、現れたような感じで・・・。
やはり別物と思って観た方がいいのかもしれませんね。

投稿: つっきー | 2005/02/05 17:04

つっきーさん、コメントありがとうございます。

そうですね。別物かも。前作のCUBEは明るいところに建っていて、中の雰囲気は暗く、2のほうは、暗い中に建っていて、中の雰囲気は妙に明るいという違いもありますし。次作でどう解き明かされるのか楽しみです。…といった具合につい比べてしまうんですよね。

投稿: ちんとん | 2005/02/05 17:49

トラックバック&コメントありがとうございました。

2の、CUBEに平行世界の概念を持ち込んだ事は、スケールアップさせる為にも、ありかな〜と思って見ていたんですが、いまいち活かせていない気がしました。

自分だったら、

・実はCUBEの部屋は一つで、隣同士の部屋は平行世界の同じ部屋といった解釈。
・どの部屋にいてもOK。空間の崩壊時間まで生き残ればセーフ。死んだらアウト。
・時間の概念がないので、時間になったら空間が崩壊するのではなく、答えが時間という事を知る事で、知った人間の周りで崩壊のカウントダウンが始まる仕掛けになっている。
・他の登場人物は繋がる点があるのに、登場人物にはないのを見ている方に不審に思わせるような展開。

・・・といったような、以上勝手な解釈ですが、CUBEの世界の理屈は分からなくても、1同様に脱出の答えのようなものが明示されていれば、なるほどと思えて、もっと面白く感じていたかもしれません。

投稿: おなか | 2005/02/06 01:15

>おなかさん

おおぉ、すばらしいコメントありがとうございます。

全部、すばらしい味付けだと思います。「他の登場人物は繋がる点があるのに、登場人物にはないのを見ている方に不審に思わせるような展開。」←特に、この点、言われてみればではありますが、なんで入れなかったのかと思うほど鋭い指摘。

さらに、おなかさんがあげてくださった最初の3点のような、なにかしらの「科学的」仕掛けがあったほうが良かったですね。「数字」を手掛かりにするにしても、突然見て、ひらめいて終わりではなく、推理できるような仕掛けが。

みなさんの文章を読んでいると、少しずつ、もやもやがことばになっていくので楽しいです。ありがとう。

投稿: ちんとん | 2005/02/06 09:45

はじめまして  ちんとんさん
私は最初のCUBEは見ていないので、単純にこれだけで楽しんでしまいました。
でも1はどんな映画だったのだろうと気になっていたので、
このブログで説明を拝見して合点しました。
トラバありがとうございます。

投稿: ノラネコM | 2005/02/07 01:52

>ノラネコMさん、コメントありがとうございます。

前作を知らなくても、楽しめるんだなあと思いました。でも、1つ見てしまうと、前のも見たくなるし、次のもの見たくなるのが問題です。

次作で納得できるような形で謎があかされるのかな。できれば、あんまり血がドバーっとなるのはやめてほしいのだけれど、と個人的には思ってしまいます。

投稿: ちんとん | 2005/02/07 23:23

はじめまして。
おくればせながら、「1」を見ましたので、TBさせていただきました。
「2」はさらにSF色が強くなるようですね。
実は「1」も近未来なのではないかと疑ってはいるのですが。トラップなどを見ると、微妙に現代より科学が進んでいるような?

投稿: starless | 2005/07/22 00:06

starless さん、ようこそ。

TBいただいたレビュー、うんうんと思って、読ませていただきました。

「1」は、あらすじだけで考えるとただの殺人トラップの話だけれど、殺され方が地味(なんという表現!)になってからは心理サスペンスに目がいき、そこがおもしろいというふうに私も考えていただからです。

starless さんが「2」をどう見るか、楽しみです。「2」のほうを書かれたら、またトラックバック送ってください。

投稿: ちんとん | 2005/07/22 08:37

こんにちは、早々と「2」も見てしまいました。
お金を使ってどんな不条理なものを作ったのかと思えば、意外にまともでした。
「2」だけでいえば、「1」を見ていない方が楽しめるかもしれません。「1」より「2」のほうが面白いわけではないのですが・・・

投稿: starless | 2005/07/23 17:28

starlessさん、コメントありがとうございます。

続けて「2」もご覧になったんですね。私は、「1」があるから、「2」を独立してみたときより、「残虐な仕掛けがありそう」というハラハラ感が増幅されると思ったのですが、確かに筋のおもしろさという点から考えると、「2」を独立して見たほうがおもしろかったかもしれませんね。

なぜかくせになる「CUBE」ですね。

投稿: ちんとん | 2005/07/25 12:12

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