『ディボース・ショウ』 Intolerable Cruelty
-=-=-[あらすじと感想] ネタバレなし-=-=-
なにこれ、どこまでが本当なの! B級映画? まじめ? ふまじめ? と思っているうちに、キャサリン・ゼタ・ジョーンズとジョージ・クルーニーの大人の魅力にはまっていく。
離婚と弁護士で困り果てているアメリカ社会ならではのおもしろさがあるのだろう。「弁護士は離婚しようとしている夫婦の利益ではなく、心の迷いに目を向けるべきだ」というマイルズことばはアメリカでは、苦く心に響くのではないだろうか。
マイルズの弁護士事務所のオーナー、汽車ぽっぽが好きな前の夫、スピッツを抱えた男爵、喘息持ちの殺し屋、そしてマイルズの涙もろい相棒など、脇役におもしろい人物がいっぱい。
何を信じて良いのかよくわからない展開なのに、最後は邦題の意味と共に、なんだかすべて腑に落ちてしまう。おもしろくて、変な映画だ。
蛇足だが、マリリンの衣装がとてもおもしろい。最初に着るクラシックな感じでレースのついた結婚衣装は、衣装担当によると「マリリンが自分の結婚式で着たいデザインとは違うもの」だそうだ。そして2度目に着るもののほうが自分が着たいものに近いが、本当に着たいものはもっと裾が長いものだとのこと。うなずいてしまった。裁判の時のピンクの衣装は清純で貞淑な妻というイメージを表そうとしている。衣装がそのときの主義主張を表しているなどと考えたこともなかったので、そういう目でもう一度見てみるとまたおもしろい。
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2004年
監督:ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン(「ビッグ・リボウスキ」「バッド・サンタ」)
マイルズ・マッシー/ジョージ・クルーニー
マリリン/キャサリン・ゼタ・ジョーンズ(「ターミナル」「シカゴ」「エントラップメント」)
ガス・ベッチ/ジェフリー・ラッシュ(「ミュンヘン」「恋におちたシェイクスピア」「エリザベス」)
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コメント
遅ればせながら、TBありがとうございました。
衣装についての記述、面白いです。
映画っていろんな要素で成り立っているんだなぁと改めて思いました。
投稿: 多感な奴@CINEMA IN/OUT | 2005/02/24 20:34
多感な奴さん
こちらこそありがとうございます。
私のほうは、リグレーのTシャツ「Objection!」と書かれていたという話、気がつかなかったので、くやしがっていたところです。もう一回借りてくるかなあ。
投稿: ちんとん | 2005/02/24 20:52