『2999年異性への旅』 "What Planet Are You From?"
公開された年に、アメリカで見た映画。人気がなかったのか、映画館は私と友人2人だけの貸し切り状態。すぐに上映されなくなったマイナーな映画だったのに、日本語字幕版が出ていると知ってびっくりした。ばかばかしくて笑える。ちょっと暖かくて、それなりに好きになれる大人の映画だったので、日本でも見た人がいるかと思うとうれしい。
-=-=-[あらすじと感想] ネタバレなし-=-=-
クローン再生で子孫を作ってきたある惑星。女性がいなくなってしまい、絶滅の危機におちいる。存続のために女性が必要となった彼らは、地球にミッションを送り込んで子作りに励み、その子孫を連れて帰って来ようという計画を実行に移す。
地球の女が喜ぶ相づちの打ち方、気を引くための会話の仕方などを立体映像で勉強し、すべての技術を体得したひとりの"優秀な"男が選ばれ、地球に送り込まれることに...。
セックスコメディというジャンルに属するこの映画、随所に散りばめられたそういう(!)場面に大笑いさせられるのだが、気が付くと、男と女の本質ってなんだろうと、ふと思う。
"conflict"というキーワードが、男女の間に感情を生み出すという部分にさしかかると、映画に風刺されている内容が単純なお笑いだけでないことに気づかされ、ふっと我に返る。この"conflict"、ここでは単に「矛盾」というだけでなく、「理性で計りきれない混沌とした気持ち」に近い意味があると思う。
『メリーに首ったけ』と同様、アメリカ映画はこの手のものを上品(?)に作るのがうまい。しかし、この邦題はすごい。こんな題名では、ビデオも借りられなくなってしまう。
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2000年
監督:マイク・ニコルズ(「卒業」「クローサー」)
スーザン/アネット・ベニング(「バグジー」「アメリカン・ビューティー」)
ハロルド/ギャリー・シャンドリング
ジョーンズ/ジョン・グッドマン
ベリー/グレッグ・キニア
*「 」内はその人の作品のうち見たことのあるものの題名
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