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2004/12/20

『ヴィレッジ』 "The Village"

-=-=-[感想と印象] ネタバレなし-=-=-

 森の奥に孤立した村。村の外には「口にしてはいけない怖いモノ」がいる。人々は、夜になるとたいまつを焚き、見張りを立て、貢ぎ物を捧げ、掟を守り、それを怒らせないよう暮らしている。

 暗さと明るさの対比が印象的な映画だ。暗い村の外との境界線に煌々と、これでもかというように焚かれるたいまつ。

 夜になると、街頭もない真っ暗な村に、家の窓と門灯の光が輝くように明るく浮き上がる。その明るい家の中で、隠れん坊をしている子どもたち。アイビーが窓を閉めようとする姿が家の外から見える。そのうしろの棚に、まるで窓枠が額縁になったかのように、おどけた様子で隠れるノアの姿が映し出される。この映像はとても印象的だった。

 暗闇との対比の中に「幸せ」がある。怖ろしい、荒ぶるモノがいるからこそ、それと折り合いをつけたところで「幸せ」が保たれている。そんなことを言いたいのだろうか。

2004年/監督:ナイト・シャマラン「シックス・センス」「アンブレイカブル」「サイン」「翼のない天使」/コモドス:ホアキン・フェニックス「サイン」「グラディエーター」「リターン・トゥ・パラダイス」/シガニー・ウィーバー「デーヴ」「マップ・オブ・ザ・ワールド」「エイリアン1.2.4」/フシアス:コニー・ニールセン「ミッション・トゥ・マーズ」/アイビー:ブライス・ダラス・ハワード/ノア:エイドリアン・ブロディ「戦場のピアニスト」/アイビーの父:ウィリアム・ハート「母の眠り」 *「 」内はその人の作品のうち見たことのあるものの題名。

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コメント

こんにちは。

電気がないから、夜は暗いですね。
夜は暗いもの、これが当たり前のこととして認識されているから、この村はユートピアになり得たのかもしれません。

村の行く末が心配になる結末でした。

トラックバックさせていただきます。

投稿: つっきー | 2005/04/24 05:54

つっきーさん、TBありがとうございます。あとで、こちらからも送ります。









つっきーさんもシャマラン4作制覇されたんですね。おめでとうございます。(笑)

盲目ゆえにわからなかった"あのこと"は、そうしないと、アイビーが正当防衛とはいえ、殺人者になってしまうことを避けたかったということもあると思います。(「生き残るヒーロー&ヒロイン、クリーンハンドの法則」と言います。←嘘)

でも、村の行く末は、そのうち、適度に年を取り、物事が見えるようになってきたアイビー&ルシアス夫妻に、最後に残った長老が死の床で伝えるのではないかなあと思います。

その頃には、もう「伝説」はアイビーが殺されかけたという事実によって、さらに真実味を帯びて語り伝えられています。むしろ、"あのこと"は「伝説」にいっそうの効果を与えたように思うんです。

投稿: ちんとん | 2005/04/24 07:57

逆TB&コメントありがとうございます。

「生き残るヒーロー&ヒロイン、クリーンハンドの法則」、大爆笑しました。(笑)

私が知っているのは、銃が乱射されていてもヒーローには当たらない「ヒーローに下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるは通じないの法則」と、ありきたりですが、「どんなピンチでもヒーローは死なずの法則」くらいです。(←今、作った)

相変わらず、冴えまくってますね。これからも新ジャンルの開拓、映画の中の隠れた法則の発掘を楽しみにしてます!!

!!注意!!ネタバレ・コメントです!!




アイヴィーが盲目ゆえに「語ってはならぬ者」の正体がノアであったこと、そして森を抜け道路に出ても自動車や無線といった”文明の利器”を見ずに済んだことは、「村の秘密」を守っていく上で非常に有利に働きます。

しかしアイヴィーが薬を手に入れることに成功してしまったがために、今後(特に「年長者」たちが亡くなった後)、病気や大怪我を負った村人が出るたびに、薬を求める声が出てくるような気がするのです。「目の見えない者しか森を抜けられない」という伝説を新たに作らないとムリなくらいに。

「村の秘密」を守るために適当に脅かしたり、「語ってはならぬ者」の伝説を継承するには、アイヴィー&ルシアス夫妻の二人ではちと人数が足りないと思います。ゆえに「秘密」を知る新しい「年長者」がもう何人か必要になると思うのですが、果たして彼らは「秘密」を守りきれるでしょうか?
好奇心から安全だとわかった森を抜け、現代社会を見に行ってしまうかもしれません。

さらに今の「年長者」たちは「犯罪」を心から憎んでおり、ゆえに犯罪の犠牲者になったルシアスを救うのもやむなしと思ったのでしょうが、次世代の村人たちは「犯罪で負った怪我」も「転んで負った怪我」も同列に考えてしまうのではないでしょうか。

こんなことをあれこれ考えて、これからも「村の秘密」を守り続けられるかどうか心配になってしまったんです。

なんでこんな映画で描かれていないことまで気にしてしまうのか・・・、これがシャマラン・マジックなのかもと思ってしまいました。(笑)

長レスで申し訳ありませんでした。

投稿: つっきー | 2005/04/24 18:11

つっきーさん、お返事ありがとうございました。








そうかあ。「語ってはならぬ者」の恐ろしさのほうではなくて、薬を手に入れたいと思う人達が危険を冒して取りに行くというほうだったんですね。それはこの映画のテーマでもあるし、映画の冒頭もそこから始まっているわけですから、重要なポイントですよね。

丁寧に答えてくださってありがとうございました。うーん。私も心配になってきてしまいました。反論したりしなければ良かったなあ。

投稿: ちんとん | 2005/04/24 19:26






含むと思われるコメントです。

盛り上がってますね。
最後まで観て、仕掛けが分かったところで
「面白かったけど、アリエネー」と思ってしまったので
あまり突き詰めて考えなかったですね。
むしろアイヴィーの愛と勇気に打たれました。

「村」の行末については、
「村」の住人が外に出たように
外の住人が好奇心や自然環境の調査、
政府の調査、進歩した人工衛星など、
勝手に入ったり権威をもって入ったりと
何らかの方法で発見してしまうのでは、
と個人的には思います。

投稿: 多感な奴@CINEMA IN/OUT | 2005/04/24 22:25

!!注意!!ネタバレ・コメントです!!




多感な奴さんのおっしゃる通り、「村」のある自然保護区に入ってくる外部の人間も不安要素なんですよね。

森を抜ける「村」の住民が外へ出て、文明社会(車、電気、飛行機、テレビetc)を見てしまっても終わりだし、外から侵入した者が「村」の住民に”文明の利器”を見せてしまっても終わりなんですよね。

一応、侵入防止のため役人にお金を払ったり、シャマラン監督と他1名に監視させたりしてますが、ちょっと頼りないし、心配は尽きません。

ってゆーか、私自身がどうして架空の村の行く末を心配しているのかがよくわかりません。(爆)

投稿: つっきー | 2005/04/25 08:37

アリエネーついでに






メチャクチャコメント

「ヴィレッジその後」

村人達は平和に暮らしていたが、30年ほどの月日が流れた頃、外の世界に冒険しに行った者が疫病に掛かって戻ってくる。村人たちは"名前を言ってはいけないモノ"の怒りに触れたと怖がる。しかし、疫病はまたたく間に広がっていく。

アイビーは再び外の世界へ薬を取りに行くことに。ところが疫病が蔓延した外の世界では、ワクチンが完成したものの、時すでに遅く、人類は死に絶えていたのだ。

しかし、管理人は監督でもあったので「村人は生きている」と確信していた。そして、例の小屋に使われなかったワクチンは保管されていたのだ。

アイビーとルシアスはそれを手に、また村へと戻っていく。ヴィレッジはまた守られた。

投稿: ちんとん | 2005/04/25 20:17

>つっきーさん

>ってゆーか、私自身がどうして架空の村の行く末を心配しているのかがよくわかりません。(爆)

シャマラン・マジックですかね(笑)。

>ちんとんさん
むちゃくちゃ破滅的な話ですね。
でも「ノアの箱舟」みたい。
シャマラン=管理人=監督=神でしょうか。
「管理人は監督でもあったので」に笑いました。

投稿: 多感な奴@CINEMA IN/OUT | 2005/04/25 20:59

多感な奴さん

すごい!
「ノアの箱船」みたいってよくわかりましたね。それを頭に描いていました。

最初、疫病じゃなくて、ひょっこりひょうたん島編を考えたんです。天変地異によって世界は破滅して海の上を漂流する島になっていたという。

次にやっぱり「ノアの箱船」らしく、他の動物をどうにかしてペアで残しておきたいというのを…。

でも、数行では無理だったので、安易にまとめてしまいました。それなのに原型がわかるなんて。見え見えだったのかな。(苦笑)

投稿: ちんとん | 2005/04/26 00:02

「ノアの箱舟」はメジャーすぎる話ですからね。
『十戒』とか『天地創造』とか昔のスペクタクル映画も観てますよ。

投稿: 多感な奴@CINEMA IN/OUT | 2005/04/26 21:35

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